プレシャスコラム・チチガ

2025.08.04

相談しずらい、気になる胸の臭い「チチガ」。原因や特徴、治療法について解説

ちちが(乳輪わきが)とは、わきがのような臭いがチチ(乳輪)からする状態のことをいいます。この臭いは非常に独特で、自分では気づきにくいため、男女を問わず悩む人がいます。特に性交渉の際などに問題とされることがあります。

しかも、臭いだけではなくて、変な味がするということもあります。性交渉の時に、急にパートナーから煙たがれることもあると聞きます。
近年、体臭に関連する市販の消臭殺菌剤や制汗剤の需要が増加しており、社会的な対人関係に影響を及ぼす「コンプレックスハラスメント」として注目されています。また、スメハラといわれることもあります。
自分やパートナーがすそわきがの場合、その臭いが関係に悪影響を及ぼすことがあるため、ちちわきがに関する知識を深め、治療方法を理解することは重要です。専門医の診察を受け、適切な治療や対策を考えることが、この悩みを解決する糸口になります。
では、チチガについて考えてみましょう!

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『乳輪わきが(チチガ)』とは?

乳輪の周りからワキガと同じようなにおいがする状態を「乳輪ワキガ(チチガ)」と呼びます。ワキガと同様にこの部位からする臭いで悩むことがあり、自身で解決しにくいことがあります。しかも、乳輪わきがは臭いだけでなくて、変な味がすることがあり、これを気にして相談に来られる方も多くいます。ほかのワキガと比べて、湿りにくい部位なので、臭いは無くて、味だけで悩まれる方もいます。
パートナーから指摘を受けることや、自身がチチガであるかどうかを不安に感じることは一般的です。でも、チチガは病気ではなくて個人の体質によるものです。臭いを気にする人は、対策や治療方法を知ることによって改善するので、専門医に相談し適切なアドバイスを得ることも有益です。

チチガの原因は?

チチガは、わきがと同じようにアポクリン汗腺の働きで、わきがと同じようなにおいがする状態のことを言いますが、医学的に明確な病名として「チチガ」という名称があるわけではなくて、「アポクリン臭症」とか、「乳輪部腋臭症」「乳輪のアポクリン腺異常」といわれることもあります。ただし、チチガは一般的にはあまり知られていない症状です。ワキガは一般に知られている病気ですが、ワキ以外の臭いは、医師の世界でも認知されていないことが多いです。
ちちがも、ワキガ同様アポクリン汗腺が原因で生じるにおいで、アポクリン汗腺は、ワキのほかに、耳、乳輪、デリケートゾーンにあります。ということで、わきがの人はもちろんのこと、耳アカが湿っている人はアポクリン汗腺を持っている人になるので、チチガの訴因があることになります。でも臭わない人がほとんどです。こういう方のことを「サイレントわきが」といいます(サイレントわきがのコラムを見てください)。
また、チチガは厄介なことに、臭いだけではなく、変な味もするそうです。アポクリンが乳輪から分泌されていますから、当然なのかもしれません。

 

チチガの特徴は?

チチガの特徴は臭いがしないことが圧倒的に多いことでしょう!また、その臭いもわきがよりマイルドなことが多く、わきがの治療をするまで気付かないことも多い傾向にあります。というのも、臭いにはマスキング効果というのがあって、ワキガのにおいがあるときは、それよりも臭わないチチガの存在に気付かないけど、わきがを治療すると、このマスキング効果がなくなるので、チチガの臭いに気付くことになります。
実際、そういう患者さんたちがたくさんいます。
また、性ホルモンの変動によって、アポクリン汗腺の働きが強くなるため、性行為前後に臭いや、味が強く出ることもあるため、異性とのかかわりにも問題が生じることがあります。

 

チチガは、どの部位から臭う?

チチガは乳輪から臭います。
お風呂上がりでも乳輪周りが何となく臭うとか、「Tシャツの胸元が臭って恥ずかしい」など感じる人もいます。
ときに、胸の谷間から臭うということもあります。
実は、アポクリン汗腺は毛と密接に関係があって、胸毛が深くかかわっているとも言われています。だから、胸の谷間から臭いがすることも十分考えられます。女性では、胸毛がないのに臭うのも、胸毛がある部位を想像してみると納得できると思います。決して、硬毛があるからアポクリンがあるということではなくて、明らかに毛が生えていなくてもアポクリンはあります。乳輪も同様です。実際、治療している多くの女性の乳輪に毛は生えていません。
また、チチガの味は乳頭ではなくて、乳輪から味がします。
味というと乳頭を考えがちですが、乳輪から出ている味を、胸の味として感じています。

ちちわきが』の臭いの特徴

チチガの特徴は乳輪から不快なにおいがすることですが、Tシャツの胸元が臭うとか、胸からふわっとにおいがするのが特徴です。中には、胸の谷間からワキガ臭と同じ、不快な臭いが出ることもあります。また、臭いがしなくても、白いシャツの乳首部分が黄ばむこともあります。

男性もチチガで悩んでいる?

チチガは女性だけでなく男性にも発生する問題で、実際、多くの男性から相談を受けます。男性ではチチガはないと思われがちですが、チチガの原理も、わきがと同じなので、チチガの症状も治療も基本的に男性と女性で同じです。中でも男性は、胸毛が生えているケースがあるので、胸の臭いが女性より強く出ることもしばしばあります。男性だと、相談しにくいこともあると思いますが、男性も女性と同様にチチガに悩むことがあり、適切な対策や治療を受けることで改善できる場合があります。自身の体臭に悩んでいる場合、医療専門家の診察を受け、適切なアドバイスを受けることが重要です。

チチガの治療方法

チチガの治療にはいくつかの方法があり、それぞれ特徴が異なります。以下は一般的な治療方法です。

医療脱毛

脱毛することによって、アポクリン汗腺の破壊も期待でき、チチガの治療に効果的ですが、毛があまり生えていない女性には向いていません。

ボトックス注射

汗腺の働きを抑えることができるので臭いが抑えられます。効果は3~6か月なので繰り返し注射を行う必要があります。

EL法

高周波エネルギーで汗腺を破壊する方法で、具体的には毛穴から特殊な針を差し、電気を流す方法です。この治療のルーツは針脱毛にさかのぼります。今や脱毛といえば医療レーザー脱毛ですが、脱毛レーザー以前は、毛根に1本ずつ針を刺して電気で焼いていたのです。この時代に、脱毛の効果が表れると同時に、ワキガ臭も改善されることがあり、実は、針脱毛はワキガ治療にも有効なことがわかりました。
これを発展させたものがビューホットになり、高周波で汗腺を破壊するものです

ミラドライ

ミラドライはマイクロ波を照射し、ワキ汗やにおいの原因となっている2種類の汗腺(エクリン汗腺、アポクリン汗腺を焼灼して、根絶する治療器です

外科手術

手術でアポクリン汗腺を削り取る治療です。ただし、多くの医療機関で乳輪わきが(チチガ)の手術は行っていません。それはキズができること、乳輪の形が凸凹になることが多いからだと思います。

どの治療方法を選ぶかは、患者の症状の重度や個々のニーズによって異なります。治療の選択に際しては、医師との相談が重要であり、治療法のリスクとメリットについて詳しく説明を受けることがおすすめです。また、定期的なフォローアップが必要な場合もあるため、治療の継続性も考慮する必要があります。

プレシャスクリニックのチチガ治療

プレシャスクリニックでは、ビューホットを除いて、上記の治療方法をすべて行うことができますが、ミラドライ治療をお勧めしています。
理由は、圧倒的に効果的だからです。
“ミラドライはワキ専用器だから、わき以外には無効”。“ミラドライは多汗症治療器だから、チチガの原因になっているアポクリン汗腺には無効”。などと、耳にしますが、そんなことはありません。プレシャスクリニックの清水はミラドライの効果がエクリン汗腺にとどまらず、アポクリン汗腺にも有効で、しかもその効果は絶大、一回の照射で、ほぼすべてのエクリン汗腺と、アポクリン汗腺が消失されていることを論文(Step by Stepで進める腋臭症・多汗症治療/ミラドライ:清水祐紀.形成外科,59:S134,2016)で証明しています。また、ミラドライはワキ専用器だからわき以外には使ってはいけないなどとも聞きますが、そんなことはありません。ワキ以外にも安全に治療できることを証明していますし、当院の実績でもそれを物語っています。
特にチチガは自身では気付きにくいので、パートナーに気付かれる前に治しておくことをお勧めします。

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